菅政権が成功した場合の日本をシミュレーションしてみる
菅政権は、日本経団連と組む一方、たちあがれ日本から与謝野氏を引き抜いて市民増税・大企業法人税減税路線へ走り出そうとしております。メディアでの菅氏や与謝野氏の発言をベースに、この政権の思惑が成功した場合の20XX年日本国を夢想してみます:
民主党は日本経団連をはじめとする財界の後押しにより長く政権を維持することとなった。
消費税は25%、所得税からの特別控除、配偶者控除、扶養控除は全て廃止されているが、大企業法人税はアジア諸国と勝負ができる14%にまで減税された。消費税は「社会保障目的税とするのが筋」という話であったが、実際には大企業法人税減税の穴埋めで全て遣われている。また、消費税アップの度に便乗値上げが行われ、不況下における物価の高騰、スタグフレーションに見舞われている。
まだ民主党が政権を取って間もなかった頃には「若者のクルマ離れ」などという言葉があったが、今では「国民の消費離れ」が問題となっている。かつての若者が実はクルマを欲しかったのと同様、モノが買いたくても買うカネがないのだ。
新聞には、大企業の「業績好調」が連日掲載される一方、「長引く就職難」、「年間自殺者7万人台間近?」といった記事も絶えない。日本企業の中国企業による買収も連日のように取り上げられている。企業の採用は7割を外国人枠としており、ここにも中国人が大挙して押し寄せている。今や中国語を話せない社員はクビが危ない時代となった。なお、正社員は外国人ばかりで、日本人は全就業者のうち96%が非正規雇用で働いている。好調な業績に支えられ、大企業経営陣が欧米並みの高額報酬を受け取っているため、平均所得は2010年頃と変わりない。
尖閣諸島は事実上、中国領となり中国が実効支配をしている。沖縄でも大半の市民が中国語を話している。北方領土ではロシアによる開発が盛んだ。日本海は「東海」と改められた。北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国による日本人拉致事件は不問に付すことが閣議決定された。
婚姻率は下がり続けているが、低学歴者による「できちゃった結婚」に支えられ、低下のカーブは急ではない。しかし児童虐待による子供の死亡率上昇と相まって少子化の問題は深刻だ。
医療費削減を目的として社会的入院が禁止され療養介護病院が消滅したため、在宅介護が事実上義務づけられた。老老介護、もしくは4、50代の一人息子が仕事を辞め介護を行っている中で、心中、介護者の自殺も増えている。
年金は支給開始年齢が80歳まで引き上げられた上、支給額は基礎年金額で1万円とされた。他方、毎月の年金保険料は年々引き上げられ、現在36,525円となっている。