It's Only チラシの裏 ~but I like it

つれづれなるままに書いてます。一番読まれないタイプのブログです。

Can't you see this old boy has been lonely

光市母子殺害事件…弁護団速攻上告、やっぱな

題名の事件をめぐる裁判については、私がここに書かなくとも皆さんご存知のことと思います。
弁護団は死刑判決を受け速攻、上告をしましたが、私が題名に「やっぱな」と書いた理由は、たぶん弁護団も被告の元少年も、最後には勝てる!という確かな勝算があるのだと思っていたからです。
今、元少年が以前、原告の本村さんに関して書き記した諸々の文章を読み返し、さらにネット掲示板での声を拾ってみて、その思いを強くしました。


「選ばれし人間は人類のため社会道徳を踏み外し、悪さをする権利がある」
ドストエフスキー罪と罰』を引用し豪語した元少年
彼は原告の本村氏に関し下のような文章を残しています:


「ま、しゃーないですね今更。被害者さんのことですやろ?知ってます。ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。・・・でも記事にして、ちーとでも、気分が晴れてくれるんなら好きにしてやりたいし」


「知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君」


元少年には勝てる要素が少なくとも4点あります:


1)なにしろ元「少年」だった。(これ、最強。)
2)上の文中で自身も語っている通り、元少年には父親からの虐待や母の自殺など、酌量すべき生育環境の悲惨さがある。
3)殺害した人数が「さほどではない」。(「」内は裁判における常識を書いたもので、私の判断ではありません。)
4)上記のような諸事情がありながら若くして死刑にされるかも知れぬ元少年に対し世間の同情は集まりやすい。


4に関しては、ネットの声を斜め読みしても感じ取れます。例えば、


> 本村さんの信者よお、調子乗りすぎだよ。


> 先進国で死刑があるのは日本とアメリカだけ・・・野蛮な国だな


> アメリカも二年後には廃止の方向 と なると日本だけ世界の恥・・・日本


もし上告してもなお死刑判決がくつがえらなかった場合には、大きめのデモが起こる可能性すらあります。
しかし私はそれ(=死刑判決撤回)を望むものではありません。
何故ならば、案の定、元少年は作家デビューを目論んでいます:


「オイラは、一人の弁ちゃんで、最後まで罪が重くて「死」が近くても「信じる」心をもって、行く。そして、勝って修行、出て頭を下げる。そして晴れて「人間」さ。オレの野望は小説家。へへ」


酒鬼薔薇聖斗」も、やはり小説家を目指しており、既に雑誌へ作品が掲載され、文芸評論家から絶賛を受けています。
(私は作品を読みましたが、典型的な独りよがりの文章で、時空が何の説明もなく激しく飛ぶものでした。よってストーリーもメッセージも私の読解力では把握不能。「ああ、この人は全く治っていないんだな」ということだけは分かりました。それでも偉い評論家先生の眼力では、良さが分かるんですねぇ……。)


私もモノ書きを目指し修行する一人ですが、今まで原稿を持って出版社巡りをした結果は惨敗。
その理由というか慰め?として最も多いのは、「あなたに箔があれば……」というものでした。
「何か有名な、ひどい事件の当事者だ、とか、そういうのがあったら……」などと言われて出口へ案内されてしまいます。
出版不況の折、これは仕方のないことかも知れませんし、もしくは私に全く文章センスがない(爆)という可能性も大いにありますが(^^;、それはとりあえず置くとして、若い殺人犯たちの中には、どうも上記のような出版界の事情を知っているフシがあって、残虐事件で脚光を浴びた暁には、晴れて作家デビューしよう、というスケベ心を持つ者が少なくないようなのです。
で、私は、そのような輩を文壇に上げることは絶対に阻止しなければ、と思う次第です。
酒鬼薔薇はもう、半デビューしてしまいましたが、光市の元少年はデビューを食い止めねばいけない。そうでなければ殺された母子も、遺族の方々も、作家志望の殺人犯が有名になるためのツールに過ぎなくされてしまう!


しかし元少年に勝てる要素は豊富にあるし、弁護団の数だけ見ても分かる通り、「進歩的な」人たちからの支援がある。


今後の裁判で残念な結果が出ないことを祈ります。