本出す人は、ただそれだけでスゴイ件
私は高校生の頃より、自分は本を書く人になるのだ、と心の片隅で決めて来ました。
直接のきっかけは、赤川次郎、半村良、筒井康隆など各氏の作品に引き込まれたことでしたが(その後、夏目漱石、シェイクスピア、ヘミングウェイへと行った)、私は小さい頃より、作文を書くと何かしらを受賞し、褒められてたのです。高校では私の書いた小論文を先生が勝手に持ち歩き、各クラスで朗読してみせるなどという暴挙に及ばれたこともありました。
文章を書くのは、取り柄がほんとに見あたらない私の、ごく例外的取り柄のようなものだったのです。(今この駄文を読んでくださっている皆さまには信じられないことでしょうが。)
しかし、大人になって原稿を片手に出版社を回りましたけれども、駄文を出版をしてくださるという出版社にはついぞ出会えませんでした。かなり有力なコネまで動員したのにハネられて、出版というものがいかに困難なことなのか、思い知らされました。
さて先日、雑誌『SABRA』が休刊する旨の中吊り広告を電車で見ました。そのちょっと前には『ネットランナー』が、裏表紙に「あきらめた」とだけ書いて休刊するのを見たばかりです。すごいペースの雑誌休刊ですね。
これは言うまでもなく、人々の雑誌離れが原因です。
いや雑誌ばかりではない。今や、全般的な「紙離れ」が起きています。
ネットニュースは読むので「活字離れ」ではない。ただ、紙媒体を読む人は確実に減っているのです。
私は思うんです。
こんな時代に本を出す人というのは、もう内容が云々を超えて、ただ出版したというその事実だけでスゴイのだと。
勝間さんもスゴイし香山さんもスゴイ。茂木氏もスゴイし細木数子もスゴイです。ほか斎藤孝氏、和田秀樹氏、中川翔子ちゃん、辻希美さん……みんなみんな現代の偉人であります。
私もその中に混ぜていただきたい(♪I wanna be in that number...)と切に願いますが、
無理かなぁ……?