It's Only チラシの裏 ~but I like it

つれづれなるままに書いてます。一番読まれないタイプのブログです。

Can't you see this old boy has been lonely

労働法改正はほんと難しいねぇ

昨日付某日系新聞のコラムです。
日雇い派遣」の原則禁止を盛り込んだ改正労働者派遣法がもたらした厳しい現実を紹介していました。


臨時レジ打ち要員などとして日雇い派遣をして暮らしている年収100万円台の40歳男性は、改正労働者派遣法のせいであやうく失業するところでした。日雇い派遣が原則禁止されたからです。
しかしこれはあくまで「原則」禁止なので、男性は例外既定を利用してどうにか日雇い派遣を続けています。男性が利用した例外は「世帯年収が500万円以上の主たる生計者ではない人」という条件。これは別に一緒に住んでいる必要はないため、男性は別居する近親者の収入をかき集めて500万円以上にし、めでたく例外規定の対象となったとのことです。


しかし、こううまく行く人ばかりではなく、どう頑張っても近親者自体がいないケースもあります。改正労働者派遣法の目的は、ハケンを正社員にさせることだったわけですが、結果は日雇い派遣で働く労働者たちが路頭に迷うというものでした。


もういい加減くどいかと思いますが、07年に改正パートタイム労働法が可決された秋には、各社でアルバイトを個人事業主だとする通告が出されました。私は当時働いていた2社1学校法人全てから通告を受けました。このような事例の有名どころでは「すき家」(ゼンショー)があります。
私の場合を書きますと、契約書には「雇用」と書かれたままでした。変わったのは労災が適用されなくなったことと、源泉徴収がなくなったこと。(これで脱税し放題!ひゃっほいと、喜び勇んだ同僚が多く、たぶんそのためにこの問題は表だって騒がれません。)企業としては完全に個人事業主としてしまっては指揮命令ができなくなったり転勤を命じたりなど色々ができなくなるもので、契約書は雇用のままにして通達でだけ「お宅ら個人事業主」と言いました。頭の良いやり方です。


このように、お国が労働法を変えてくれればくれるほど、非正社員の暮らしはしんどくなります。頼むから何もしないでおくれと、私は切に思っております。
企業にモラルのかけらでもあるといいんですけどね。衣食足りて礼節を知る。衣食が足りてない今の日本企業は礼節なんてものは知りません。経営陣が食ってくためにはどんなことだってやる。
こんな世の中だと、労働法いじるのは難しいですね。