政府・日銀は所得上昇計画を
日本経済新聞の「私見卓見」欄(16年9月7日付)に大変興味深い意見が寄せられていました。曰く、日銀のマイナス金利政策は正しい政策だが「『言葉遣い』によって効果を落としているように見える。」すなわち「物価ではなく、賃金の上昇を目標にすべきだ。」
これは良い提言だと思います。物価を2%上昇させると言われると賃金の伸びる見込みがない現状、財布のひもを締め物欲を持たない生活を送る他ありません。これでは経済は回らない。しかし賃金を何%上げますと言われれば印象はガラリ変わります。労働意欲も高まろうというものです。消費意欲も湧いて、経済が回り出す可能性があります。
池田勇人の所得倍増計画はしごく良い政策だったと思います。経済的に成熟した日本にはもはや倍増は不可能としても、所得上昇計画を打ち出すことは有益だろうと思われます。政府・日銀には是非ともやっていただきたいものです。