It's Only チラシの裏 ~but I like it

つれづれなるままに書いてます。一番読まれないタイプのブログです。

Can't you see this old boy has been lonely

「田母神論文」を巡って

田母神俊雄、前防衛省航空幕僚長・空将による「日本は侵略国家であったのか」を読みました。


http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf


なるほど日本社会党(当時)政権の村山富一首相(当時)が発表された「政府見解」とは真っ向から異なる主張だし、大多数の日本国民から見れば、「何言っちゃってんの!?このオジサン!?」「受験で覚えたのと一つも合ってないし!」ってなるであろう内容です。(笑)
さらに加えて下記の残念な要素があります:


・論文の書式に則っておらず、序論・本論・結論・注・参考文献もなく、どの部分が引用かも判然としない。
・また、突然口語調となるところなど、「論文」というより手記とか日記に近い。(そのため学問的説得力が減退してしまっている。)
保守系研究者や評論家の本は実によくお読みになって論拠としても利用しているが、それに反対する進歩的立場の意見になると突然「……などという人もいる」のごとき調子となり、これまた学問的説得力を失う。(これはちょっと私も反省の必要がある。m(_ _)m)


しかし、下記の部分などはなかなかアンチ小泉な主張で結構と思いますが、如何なものでしょうか?


「諸外国の軍と比べれば自衛隊は雁字搦めで身動きできないようになっている。……アメリカに守ってもらうしかない。アメリカに守ってもらえば日本のアメリカ化が加速する。日本の経済も、金融も、商慣行も、雇用も、司法もアメリカのシステムに近づいていく。改革のオンパレードで我が国の伝統文化が壊されていく。」


それから、定年退職を命じられての会見で述べられた
「政府見解に反することを言うことが許されない。これでは北朝鮮と同じだ」
との発言(引用不正確)も、大いに首肯できるものだと私などは感じます。


先日、橋下大阪府知事アメリカ流自己責任主義に反対する高校生に対し、「それじゃあもう日本という国を出るしかない」という意味の発言をされました。
日本を動かすのは自民党であり、それは世襲で受け継がれて行く。その体制に不満を持つような輩は「脱北するしかない」
という風に、私には聞こえました。
田母神氏の「北朝鮮と同じだ」発言には、大変説得力を覚えます。