密かに偉い苦労している"A Hard Day's Night"
この前の記事(18日付)で私はThe Beatlesの"A Hard Day's Night"を取り上げ、そのイントロが凄いということを指摘しましたが、同曲にはその他にも色々と特筆すべき点があります。
まずBメロですが、ポールが歌っております。基本的にはジョンがボーカル務めてる曲なのに、これはどうしてかと言いますと、単にBメロの高音部がジョンでは出せなかったていうことらしいです。作曲に関して"Lennon & McCartney"と二人三脚だった2人ですが、"A Hard Day's Night"には、そのボーカルにも、2人の協力体制が見られます。
そして間奏のギター&キーボードのユニゾン。
これはジョージが弾きこなせなかったことから、テープを遅く回し、ゆっくり演奏して録ったあと、それを早回ししたものをミックスして作っとります。ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」で用いられた手法ですね。(^^;
何もそこまでしなくても!(^^;とか思いますが。
弾けないフレーズなのならばジョージが好きなギターソロ作れば良かったんじゃあ?とか思ってしまうわけですが、ジョージはそれをしなかったんですね。
ジョージはThe Beatlesの末期、映画Let It Beの中で、「俺はクラプトンとブルーズ演る方が楽しい」と激白しておりますが、その一言が出るまでの経緯が垣間見えるようです。
ちなみにこのジョージを苦しめたフレーズ、ゆっくりバージョンが18日付記事に貼った真野恵里菜ちゃんの間奏にも密かに登場してます。The Beatlesへのリスペクト……かどうかは、知るよしもありません。(笑) でも、いい効果出てますよね。
という塩梅に、様々な苦労が陰でなされている"A Hard Day's Night"。
The Beatlesにとっては、この曲が録り終わった晩こそ、まさに"A hard day's night"だったことでしょう。(笑)