It's Only チラシの裏 ~but I like it

つれづれなるままに書いてます。一番読まれないタイプのブログです。

Can't you see this old boy has been lonely

今ごろ口開かれても……

書店の新刊コーナー行くと、物凄いですね。
「何故、世界は金融危機に陥ったのか?」「小泉改革の誤りを今!明かす!」とか何とか、そんな関係の本がところ狭しと並べられて、「格差をなくせ」「正規と非正規との区別なき雇用を」とか、様々な大物諸先生方が大合唱されています。
私は、


「そんなの、あん時に言ってくれよぅ〜……(;´Д`)」


と思うわけですが、


さて、先日NHKスペシャルで、「マネー資本主義」というシリーズの第1回を見ました。
「資本」は英語で"capital"。これはご覧の通り"cap"が頭に付いている単語で、実に"cap"と根は同じです。
"capital"を「"cap"と同根」と覚えておくと、その多岐に渡る意味が一気に覚えやすくなります。すなわち、
「首都」は「国の『かしら(ヘッド)』」、「大文字」は「小文字」より偉そうなので、やっぱり「おかしら(ヘッド)」、そして「資本(カネ)」は「先立つもの」、という風に、私なぞは覚えました。((c)Poorie Whitemore  無断パチクリ厳禁!(笑)
#若い人には知らない人が大半みたいですが、昔はおカネがないことを、「う〜ん、ご一緒したいけど、先立つものがねぇ……」とか言って表してたのですよ。「先立つもの」って言うと、やっぱり「おかしら(ヘッド)」と重なるでしょう?


で、ですよ。
「資本」とは「カネ」のこととばかり思い込んでいた私は、「マネー資本主義」という言葉に物凄い違和感を覚えました。なんか、「白い白馬」的な……。(^^;
これって、「資本」を「カネ」と解釈する私が間違えてるんですか?


それはそうとして、上記番組、2つの点で不愉快でした。


1つは、冒頭に書いた書店の話と通ずるもので、番組中、司会の松平アナがこんなことをおっしゃったのです:


「何故、"暴走"は止められなかったのか?  これまで口を閉ざしていた人たちが語り始めています。」(引用不正確)


これってさぁ。別に「これまで口を閉ざしていた」わけじゃあなくって、こういう事態に陥った今だからマスコミが飛び付いて語らせてるんでしょう?  書店の新刊コーナーを埋め尽くす本の山と一緒だと思いますよ。
どうせ語るなら、事前に警告してくれよと思いますねぇ……。


そして2つ目。
番組中ではテーマソングでもある優雅なジャズかなんかがしょっちゅう流れて、ウォール街のビルの間を、黒い傘開いて悠々と楽しげに飛び交い、昇天して行く無数のビジネスマンたちがCGで映ったりするんですが、これにも凄い違和感覚えました。
製作サイドとしては、1920年代の"Jazz Age"みたいな、陽気に浮かれた先日までのアメリカを表したかったんでしょうけど、それが弾けたお陰で私や家族がどんだけの地獄を日々味わっていることか、この番組作った人たちには皆目分かっていないんでは?という疑念が湧きました。
もっと昔の時代を分析する、歴史ドキュメンタリーなら話は別ですけどね……。





なんだか、今、各方面で噴き出している「反『マネー資本主義』」論は、「売らんかな」の精神で皮肉にもそれこそ「マネー資本主義」と通じちゃってる気がしてなりませんよ。