「マネー資本主義」なる語について

昨日付の記事で私は、「マネー資本主義」なる言葉に激しい違和感を覚える、と書きました。
で、その後、調べてみたのですが、残念ながら「マネー資本主義」なる用語の初出発見はまだできておりません。ただ、どうも「金融資本主義」をやさしく言い直したものらしい、ということまでは分かりました。

金融破綻の元凶となったＣＤＳなど複雑な金融商品を生み出し、売りさばいたアメリカ合衆国の金融資本（リーマン・ブラザーズ、メリルリンチ、ゴールドマン・サックス等々）が民衆を動かした体制、というような意味で「金融資本主義」という用語が使われますが、これの「金融」を「マネー」と言い換えて、片仮名化することにより、用語のイメージを柔らかくしたのかも知れませんね。
もしそうならば「マネー資本主義」は、「マネー」＋「資本主義」ではなくて、「マネー資本（＝金融資本）」＋「主義」ということになります。これならだいぶスッキリはしました。

ところで、調査中、こんなインタビュー記事を見つけました：
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/interview.cfm

元ホンダF１総監督（現レーシング・クラブ・インターナショナル代表で桜井文化経済研究所主宰）の桜井淑敏氏は上の記事で、ＮＨＫの言う「マネー資本主義」を「拝金資本主義」と呼んでいらっしゃいます。
これはまた、かなり分かりやすいネーミングでは？と思いますが、如何でしょうか。

ちなみに同氏は「拝金資本主義」が潰れた今、これからは「文化資本主義」へと世界は向かうと分析されています。
詳しくは上記サイトを参照。