It's Only チラシの裏 ~but I like it

つれづれなるままに書いてます。一番読まれないタイプのブログです。

Can't you see this old boy has been lonely

保守派の偉い先生方曰く「失業率見れば日本に問題ないこと明らか」しかし……

よく、保守派とか愛国の士とか称される偉い先生方がテレビに出て、こんなことをおっしゃいます:


「やれ格差社会だのねぇー、雇用対策だのと言いますけどねぇー、例えばワークシェアリングなどというのがヨーロッパで行われ出したのは、あれは失業率8%なんていう状況の時だったんですよ。
「日本はね、失業率っつったって、3%ぽっちでしょ!?
「たったそれぽっちの失業率で、何の問題もないし、もちろん雇用対策が政府の急務だなんて!そーんな馬鹿馬鹿しい話するもんじゃないですよ!
「野党とかね、労働運動する人たちってのも、少しは勉強して物言ってもらわないとねぇ……。(苦笑)」


上の発言は、よく耳にする保守派先生方の発言をまとめた私の創作ではありますが、「たった3%ぽっち」という言葉は皆さんの口から出ます。
実質、4月現在は5%へ上昇していますが、まぁそれにしたって、どうせ「いやだから、5%ぽっちなわけですよ!」とかおっしゃるでしょう。「ヨーロッパは10%行ってますよ!?日本はその半分です!」と。


私は、この言い方が腹立ってねぇ……。


この発想法で言ったら、例えば秋葉原連続殺傷事件に直接的影響を与えた(犯行日も同一)池田小学校生徒殺傷事件とかだって、
「亡くなった生徒って、たった8人でしょう!?」
とかなりますよ!
「アフリカやアジアじゃ、その数百倍を超える人数が死んでますからねぇ……。」と。


実に、個々の人間が意識にない物言いなわけです。





さて、この「愛国的」先生方が自民党JAPAN擁護の道具として振りかざす「失業率」でありますが、ヨーロッパと比べて低いのにはカラクリがございます。それを、雨宮処凛先生がズバリ指摘しておいでです:


http://news.livedoor.com/article/detail/4196849/


「日本の場合は、調査期間中に週に1回でも働けば、失業者にならないし、何よりも働く意思があって求職活動をしたかが問われる。職探しをあきらめた人はカウントされないのです。そのうえ、専業主婦や学生は休職者に入れられ、働く意思があっても完全失業者には入らない。週に1回の日雇い労働で暮らしている人は完全失業者に入らないし、ご主人の収入が減ったので職探しをしている主婦も完全失業者からははじかれてしまう。ここが欧米と大きく違うところなのです。」


さすが雨宮先生、よくぞ言ってくださいます。




我が国の景気は、どうやら底を打った模様で、景気DIも上昇、企業収益も落ち着きを見せ始め、日経平均株価も久々に1万円台へ乗せました。イケイケムードですね!謹んでお慶び申し上げます。
何もお祝いの品を買うおカネがありませんので、上の記事より締めの一節をお贈りしたいと存じます。


「雇用の悪化はこれからが本番とみられる。生き残りのために企業の生産調整、在庫調整、リストラはますます加速化するからだ。欧米では失業率が10%を超えると、社会不安の懸念が出てくる。日本も状況はまったく一緒だと認識したほうがいい。」