アスリートどこがさわやかなんだろう

２月２日の『毎日新聞』朝刊、読者投稿川柳の欄に下のようなものがありました：

「アスリートどこがさわやかなんだろう」

この作品は優秀賞のマークをもらっていましたが、私ももう一個マークを差し上げたい気持ちでした。

テレビを見ておりますと、スポーツ選手は皆「さわやか」というイメージで語られ、朝青龍とか国母氏のような、ちょっと外れた選手が出るとバッシング受けるわけですが、私はスポーツ選手に対して、ちっとも「さわやか」なイメージなど抱いておりません。

私が利用する某ターミナル駅のトイレへ夕方行きますと、テレビで有名な高校の名前と「EKIDEN」とか「野球部」といったロゴが付いた汗臭いバッグを持った高校生らが、スパスパ煙草吸ってますよ。制服のズボンはトランクスより下まで下げた、いわゆる「腰パン」スタイルで、どう見たって単なる不良です。それが駅伝の時期になるとテレビで、いかにも爽やかそうな姿を披露して、実況アナウンサーも綺麗事を並べて絶叫するんですから嫌んなります。私は駅伝中継ほど苛立つテレビ番組を知りません。
川柳の作者は何を思って作られたのか分かりませんが、私は鋭いと思いました。

しかし駅伝中継で息も絶え絶えな苦悶の表情で走る「あの生徒（トイレの）」を見る度、
「ほらぁ……、煙草吸いすぎるから肺の機能が落っこちちゃってるじゃないの……。」
と思います。
アナウンサーは知ってか知らずか「さわやかなファイト」として実況しますけどね。