【やずや】もはや企業の天下取りだ【など】

やずやが一度不採用とした学生らに対し、「やずやへの思い」を動画に撮ってYouTubeにアップすれば、出来によっては改めて内定をやるとした件、話題沸騰中ですね。

これ本当は、非公開設定でアップしろという指示だったらしいのですが、普通にアップしてしまった女の子がいて、現在あわてて削除したものの、コピーが出回っております。
私も削除前に見ましたが、かなり入念に作り込まれていて、途中で「←お母さんの声」などと字幕が一瞬出て、「がんばれっ！」という声が聞こえるところでは泣けました。ここまでしなければ内定はもらえないのか、と……。

この、やずやからの特別配慮には条件があって、大学名と住所、氏名を動画中で明らかにすることとなっていたため、哀れ上の女の子はそれら個人情報をデカデカと載せたまま、目下動画が駆け巡り中であります。

文部科学省・厚生労働省による共同調査では５人に１人が内定をもらえない現状だそうですが、どうも実態はもっとずっとひどくて、おおよそ２人に１人が内定もらえない現状らしいことは、So-netブログの方で書きました：

http://poorie.blog.so-net.ne.jp/2010-04-25

この現状では、もはや企業は天下を取ったも同然ですね。学生をあやつり人形として、何だってやらせることができる。
例えば駅前の大通りをすっぽんぽんになって走り回り、「裸で何が悪い！」「裸で何が悪い！」と連呼してYouTubeに公開設定で動画をアップしろと言っても、やる学生続出するんじゃないかなぁ？
逮捕はされるけど、内定の可能性はありますからね。
我が国では「新卒」で正社員の椅子をつかんどかないと、もう生涯フリーターか個人請負という仕組みができあがっていますから、学生さんらは命懸けです。

今、世間で大人気の「餃子の王将」ですが、そこにおける内定を賭けた新人研修をテレビでやってました：

この映像がヤラセではなく本物だとすれば、王将で正社員として勤務する人たちは奴隷ですね。内定もらうために泣いて土下座までしている……。

笑って学生というオモチャで遊ぶ企業と、全てをかなぐり捨てて内定へ邁進する学生たち。
この構図はいつまで続くのでしょうか。